桑田さんが翔く
  不思議な出来事  
JI0DEV 前川 公晴
 2010年も、もう少しで暮れようとしていた12月30日。この日は、XYLと共通の友人宅へ。
 幼い頃から障害を負いながら、両親ともに早くに亡くしたにもかかわらず一人暮らしをしている彼女。松本市内を流れる清流 「女鳥羽川」。
 その源流、美ヶ原高原の麓にある三才山地区に築100年の家はある。この日も、少しばかり彼女の世話をする為に、いや、彼女の人柄に惹かれてみんな「和子の家」集うのだ。
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 暮れも押し詰まったこの日、夕げの準備を手伝い、ボランティアの学生、世界各地から訪れるウーファーの若い方々。昔ながらの豆炭こたつを囲み、一足早い忘年会。猫達もストーブの前で気持ち良さそう。毎日、焼酎での晩酌を欠かさない彼女のお付き合いでほろ酔い加減。ふと、酔いを醒ます為に外へ。

 風も無く穏やか。今にも落ちてきそうな満天の星空。とうに氷点下の外気、頬に突き刺さるような空気が心地いい。紫煙を燻らせながら至福のひと時。(今は止めましたが・・・)

 そのときである。「あ!」。今までに見たこともない、まるで花火のような、大きな、大きな流れ星。
 美ヶ原高原の北側にある三才山上空、東の空を北から南へ。長い、長い、尾を引きながら。

 桑田さんが、永遠への向こうへと旅立ったのを知ったのはその翌日であった。
 甲斐路オフの帰り、一緒に立ち寄った恵林寺の境内でいつものように「じゃあ次回は斑尾でお会いしましょう!」。あの時の、桑田さんの笑顔を思い出すと無念でならなかった。

 年も明けたある日、「そういえば、あの時?」。あの不思議な出来事が起きた時間、定かではないが、日付けが替わっていた12月31日未明だったのか?

 もしかしたら、桑田さんが最後のお別れにやってきてくれたのかな・・。そうだとしたら、いかにも桑田さんらしいではないか。430SSBの魅力を教えてくてありがとうございました。
 これからも、桑田さんの思いを胸にヨンサンマルの世界が広がっていくお手伝いが少しでも出来ればと。
                          合掌

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