旅立ち8日目
2006年7月19日
 津和野でもう一泊しようと思っていたが、天候の回復が望めないので、あき らめて発つことにした。
 近くの山口線を走る気動車が、軽やかなレール音を刻んでいく。普段は 二両連結の気動車だが、夜中になると、燃料タンク車を長々と引っ張って走る ディーゼル機関車がゆっくりと駆け抜けていく。
 この静かな谷間の旧城下町、またいつか訪れてみたい、そんな気持ちに駆られ ながら、再び9号線が走る山腹を目指して登りにかかった。
 この天気でどうか思案していたが、とりあえず秋吉台へと向った。しかし、訪 れる観光客もほとんどなく、現地はひっそりと静まり返っていた。展望台には人 影もなく、鍾乳洞の見学客も皆無らしい。イタリアやフランスで、どでかいスケー ルの鍾乳洞を見ていたので、比べるにはあまりにも規模が小さいので見学はやめた。

 途中の休憩で立ち寄った道の駅で、地元和牛の飛び切り美味しそうなのを、つ い宣伝に惹かれて衝動買いしてしまった。今夜のディナーはスーテーキ。
 夕方まで保たせるには、小さな発泡スチロールの箱に保冷剤を入れて持ち歩 く羽目になった。


ステーキディナー?
 今夜は、下関には小一時間で出られる道の駅「きくがわ」に野営することにした。 ところが夕食の準備を始めたら雨が降り出した。どうするか。
 ハッチバックを開けて、ブルーシートを上からかぶせ、ロープで柵に固定する、に わか作戦。これがバッチリ決まり、ついに、ステーキディナーは大満足のなか 「ごちそうさま」になった。自宅から持ち出した米の在庫が少なくなり、地元 産のコシヒカリを5kg 購入。やや出費がかさんだ一日だった。
 いよいよ九州が近づいてきた。夕食後、直方市のJA6ITH 局、園畠さんに電話 を入れた。与那国運用の帰り道でお会いして以来になるが、再会を楽しみにして いる。